ブラジル研修レポート (ブラジル日本交流協会 07期研修生)

サンパウロで感じたこと・考えたこと・気がついたこと。
ブラジルでの研修。そして研修終了後の私。
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ブラジルのコラソン
恥ずかしい話ですが、先日研修先で泣いてしまいました。

ある人に「もっとブラジルの“コラソン”を感じなさい」と
言われたことをずっと気にしていた。
お昼の時間、研修先でこのことを話そうとしたとき
これまで溜まっていたいろいろな感情が一気に吹き出し、
それで大泣き。

「言葉を一年で学ぶのは難しい。言葉よりコミュニケーション」―。
自分としては、決してコミュニケーションを無視して
ポルトガル語を学んでいるわけではないし、
簡単なことではないけれど毎日楽しんでやっています。
話せるようになりたいと願うのは、もちろん
そこに会話したい人や話したいことがあるから。

一年近く経つ今も、まだ親友と呼べるブラジル人の友達はいません。
楽しくしゃべったり少し意見を交わしたりすることはあっても、
お互いぶつかり合うような“濃い”コミュニケーションは未経験。
それは今の自分に足りないと感じていることです。

その方が、厳しいながらも愛情を持って
私にアドバイスしてくれていることは十分理解できた。
他人のアドバイスは大切で
ありがたく受け止めなくてはいけないことも…。
ただ、突然言われたショックと、
その人が私の何を見てそのようにコメントしたのか
分からなかったことがあまりにも自分の中で大きくて、
処理しきれず動揺しました。

ブラジルの人にこの話をしたらどう感じるんだろう―
そして何より
ブラジル人が考える“コラソン”とは何なのか―
このことがとにかく知りたかった。

研修先の人たちに、
大学へ行く時よく立ち寄る駅のBancaのおじさんに、
大学の先生に、大学の教務課で。
数は少ないけれど
自分の知っている限りの人に尋ねました。
一度出てしまった感情は簡単には抑えることができず、
このことを話すたびに涙が止まらなくて、
その日はあちこちで人目も気にせず涙を流しました。

「本当に分かっている人だけがあなたを理解していれば、
そんな人の言うことはどうだっていいんだよ。」
「そんなの、右の耳で聞いて左の耳で出しちゃいな。」
「あなたのことはみんな好きだよ。それでいいじゃない。」
「こういうことを私たちと話しているんだから、
もうすでにあなたはブラジルの“コラソン”を
理解してるんじゃないかな。」
「私たちブラジル人は、人のことをいろいろ言うのが好きなの。
だから、他人の言うことを気にする必要はないよ。」
「いろんなことを言う人がいるけど、
その人は私の人生に責任はないし、
私の人生なんかどうだっていいわけ。
だから、他人があれこれ言うんだよ。
私は他人の言うことは気にしない。
自分の人生なんだから、
自分がどう思うか、どう感じるかが一番大切。」
そして
「まぁ、それがブラジルの“コラソン”、考え方かもね。」

Fláviaは
「こういう時はね、Puta que o pariu! って言ったらいいよ」
とレクチャー。
私が「知ってる。Vai tomar no cu! も覚えた」と言ったら
ビックリした顔で、
「それはもっと強い言い方だから使わないほうがいいよ!」
私が「今は両方使いたい(くらいだよ)」と
この2つを言ったら大笑い。
彼女の顔を見て泣き出して、彼女の言葉で気持ちが収まった。
砂糖入りの水が鎮静剤になることもその時知りました。

大学のキャンパスで
「(さっき駅のBancaで)泣いていたけど何か盗られたの?」と
声をかけてくれた他の学科の学生。
「明日は新しい日になるよ」と言ってくれた。

「自分を悪く言う人は世界中どんな場所にもいるよ」―。
そう話してくれたMariaは、前に何かつらいことがあったのか
目に涙を溜めていた。

「人生には難しいことが多いね」と言って、
大雨で家が浸水してしまって今すごく大変だという
自分の家庭の事情を話してくれたAntônio。

Hilda先生は「ここにいる私たちみんな あなたを好きよ」
と言ったあと「その人のために祈りなさい」と言った。

ポルトガル語で、日本語で、多くのブラジル人の考え方を知りました。
ブラジルの人の考え方は一つではなく、実に多様だった。
みんな、すごく深い次元の話をしてくれたけど不思議と頭に入ったし、
私もうまく表現できない自分の感情や状況もあったけど
伝えることができた。
そこに難しい言葉はいらなかった。

後で、アドバイスをしてくれたその人とも話しました。
「できるだけ多くのものをここで身に付けて日本へ帰ってほしい」―。
たくさんの話をしました。
あの助言は、私へ向けて直接言ったものではなく、
私が少し敏感にその言葉を受け取っただけだった。
でも、もしその人と向き合って話をしに行かなかったら
このことは分からなかったし、
また話をしたあと近い距離に感じることもなかった。

今回のことは、これまでの研修生活の中で最も貴重な体験でした。

ブラジルに来てから、いつも大切に思って
心がけていることがあります。
“つらいこと・大変なことがあってもできるだけ笑おう”―。
自分は少しでもブラジルを近くに感じたいと思って
毎日研修しているし、それは胸を張って言える。
そして、そのことを理解してくれている人が周りに大勢いる。
とても幸せなことだと思います。

| ycuio | 印象に残った出来事 | 06:19 | comments(0) | - | -
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